VagrantのCentOSにconcrete5をインストールする。

VagrantのCentOSにconcrete5をインストールする。

最近はまだまだCMSと言えばWordpressが主流です。

むしろCMSといえばWordpressというくらいWordpressのシェアが圧倒的に高い。

しかしWordpress自体HTMLとCSSがある程度理解出来ていなければ簡単なレイアウトすらいじることが難しいので、いざ納品してもクライアントが自分でカスタマイズするにはそれなりの知識が必要です。

その一方で直感的にデザインやらコンテンツを更新できるWixやらJimdoのようなサービスやツールも増えてきており制作者の中にもこれらのサービスを使ってクライントに納品している人もいるとかいないとか。

これらのサービスはウェブ初心者にとっては間違いなく非常に優れたサービスですが、制作側の制限が多く見えない部分で非常に多くのデメリットがあります。

ランニングコストを比較した場合も年間3500円程度で運営できるWordpressに比べ、独自ドメイン&広告非表示の一番安いプランでも年間割引込で$74.52がウェブサイト毎にかかる上にサーバーには多くの制限があります。

更に管理画面等のUI等も運営側の都合で大きく変わる可能性もあるのでWEB制作者が納品物として使うのは余程しっかりと説明しない限り、ちょっとマズイんじゃないかと思います。

けれどやっぱりブログライクなWordpressの管理画面を操作してカスタマイズやコンテンツの更新をするのはある程度Webの知識がないと少し難しい。

他のCMS(JoomlaやMovabletype)もひと通り弄ってみたけどそれぞれの長所や短所はあるものの、Webに詳しくないクライアントの立場に立ってみると大した差は無い。

制作者側も普段通りの開発環境で開発ができて、クライアントが直感的にカスタマイズやコンテンツの更新ができるツールは無い物か・・・。

あった。

CMSとWixのようなホームページビルダーのハイブリッド。

Concrete5

色々なブログを見てみるとかなり評判は良いらしい。

特にクライアントからのレスポンスが上々でブログ的な要素が少ないコーポレートサイトやポートフォリオサイト等を作るのにオススメとのこと。

例えばWordpressであればメニューバーを一つ作るのに後々のカスタマイズを考慮するとfunctions.phpを弄って、header.phpを弄って、更に管理画面からメニューを追加みたいなややこしい事をしますが、そんなことしなくてOK。

テンプレートを弄るのにもWordpressはサーバーサイド言語(PHP)の比重が大きいのに対してConcrete5はHTMLとCSSとJavaScript(jQuery)フロントエンドの技術が殆どなのでプログラムは苦手な人にもおすすめ。

今回はそんなConcrete5をVagrantのCentOSにインストールしちゃいました。

途中までの過程はWordpressと殆ど変わりません。

まずはインストールしたいディレクトリ内にダウンロードしたconcrete5本体を移動します。

ダウンロードはこちらから。
concrete5 Japan | 日本語版公式Webサイト

現在安定版のバージョン5.6.3.2とUIも色々と新しくなった5.7.3があります。

ブロックの移動をする際等の操作性も大きく向上しているので最新版がおすすめです。

レガシーとは言うものの、どっちも入れてみたところ導入に関しては5.7.3のほうが安定している気がします。

そしてVagrantを起動してブラウザからアクセスすると以下のような画面になるので、まず言語を選びます。

concrete5 言語選択画面

するとインストールに必要な環境の各種チェックリストに飛びます。

concrete5 インストールチェックリスト

以前紹介した記事通りの方法でCentOSにApache、PHP、mySQLなど導入した場合、以下の項目がクリアできていない場合があります。

【導入編】Vagrantでローカルサーバー環境を作ろう。for 64bit版Windows8.1
【設定編】Vagrantでローカルサーバー環境を作ろう。for 64bit版Windows8.1

  • 画像編集が利用可能
  • concrete5 requre URLをサポート
  • XMLサポート

「画像編集が利用可能」にチェックがついていない場合

これはPHPのGD Libraryがインストールされていない可能性があります。

yumコマンドにてサクッと導入しましょう。

SSH接続後にPHPのバージョンを確認します。

[crayon]$ php -v[/crayon]

と入力するとPHPのバージョンが表示されます。

デフォルトでは5.3.3だったと思うのでギリギリセーフですが、新しいほうが何かと都合が良いのでアップデートしたい場合は以下のコマンドを入力します。

まずは5.3を削除

[crayon]$ sudo yum remove php*[/crayon]

リポジトリの追加とアップデート

rpmforge
[crayon]
$ sudo yum -y install http://pkgs.repoforge.org/rpmforge-release/rpmforge-release-0.5.3-1.el6.rf.x86_64.rpm
$ sudo sed -i -e “s/enabled = 1/enabled = 0/g” /etc/yum.repos.d/rpmforge.repo
[crayon]
epel
[crayon]
$ sudo rpm -Uvh http://dl.fedoraproject.org/pub/epel/6/x86_64/epel-release-6-8.noarch.rpm
$ sudo sed -i -e “s/enabled = 1/enabled = 0/g” /etc/yum.repos.d/epel.repo
[/crayon]
remi
[crayon]
$ sudo rpm -Uvh http://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-6.rpm
$ sudo sed -i -e “s/enabled = 1/enabled = 0/g” /etc/yum.repos.d/remi.repo
[/crayon]
yumアップデート
[crayon]
$ sudo yum -y update –enablerepo=rpmforge,epel,remi,remi-php55
[/crayon]

PHP5.5とパッケージ色々
[crayon]
$ sudo yum -y install –enablerepo=remi,remi-php55 php php-opcache php-devel php-xml php-mbstring php-mcrypt php-mysql php-phpunit-PHPUnit php-pecl-xdebug php-cli php-common
[/crayon]

ここからが本題。

gd-lastのパッケージインストール
[crayon]
$ sudo yum -y install –enablerepo=remi gd-last
[/crayon]

php-gdのインストール
[crayon]
$ sudo yum -y install –enablerepo=remi-php55 php-gd
[/crayon]

参考:CentOSにPHP5.5とphpMyAdminをインストール | Qiita

※データーベースを作成するのにphpMyAdminも必要な方は参考サイトもチェックしてください。

これでGD Libraryのインストールは完了です。

インストールディレクトリ/application/filesの中cacheを削除して再度アクセスすると項目にチェックが付いているはずです。

「XMLサポート」にチェックがついていない場合

先ほどの項目の5.5をインストールする際にサラリと書いてしまったが以下のコマンド

[crayon]
$ sudo yum -y install –enablerepo=remi,remi-php55 php php-opcache php-devel php-xml php-mbstring php-mcrypt php-mysql php-phpunit-PHPUnit php-pecl-xdebug php-cli php-common
[/crayon]

この「php-xml」がXMLなので既にPHPが入っている場合は

[crayon]$ sudo yum -y install –enablerepo=remi php-xml[/crayon]

これでOK。

終わったら同様にcacheを削除して再度アクセスするとチェックが付いているはず。

「concrete5 requre URLをサポート」にチェックがついていない場合

導入の際に一番よく躓くのがここらしいです。

主な原因はPHPのセッションが正しく動いていない事らしいです。

こちらもSSHからパーミッションの設定を変更すると解決できます。

まずは現在のパーミッションを確認。

[crayon]$ ls /var/lib/php/session -l[/crayon]

パーミッション設定がデフォルトだと

drwxrwx— 2 root apache

みたいになってると思いますが777に変更します。

[crayon]$ sudo chmod 777 /var/lib/php/session[/crayon]

変更後再度確認。

drwxrwxrwx 2 root apache

このようになってればOKです。

設定が完了したらcacheを削除して再度アクセスして確認します。

参考:concrete5 Japan | 「C5 Request URLsサポート利用可」の警告がでてインストールできない。
※777はセキュリティ上問題があるのでローカル環境以外ではおすすめしません。
ローカル環境以外での設定については参考サイトを御覧ください。

画像の様にすべての項目にチェックがつくと「インストールを続ける」ボタンが出てくるので先へ進みましょう。

concrete5インストール設定

予め作っておいたmySQLの空のデーターベースとEメール等を入力。

レンタルサーバー等にインストールする際はここに入力するEメールがフォーム機能等を使った際の差出人になりますがローカル環境なので何でもいいです。

「サンプルコンテンツ」の項目では初めての方はフルサイトをチェックしましょう。

必要情報を入力して先へ進むとインストールが始まります。

concrete5 プログレスバー

プログレスバーが見えるのは親切ですね。

完了するとチュートリアルのYoutube動画がポップアップ

concrete5 チュートリアルポップアップ画像

英語ですので観なくてもいいです。

このポップアップを閉じたら、左上の編集ボタンをクリックしてグリグリ弄ってみましょう。

編集ボタン画像

左上のつまみを摘んでグリグリ移動。

concrete5 ブロック移動画像

ドロップするとレイアウトが変更できます。

concrete5 レイアウト変更画像

このように視覚的に弄くり倒せます。

concrete5すごい!!

もちろんWordpressのようにテンプレートをコーディングしたり、HTMLのWebサイトをテンプレート化することも可能です。

それについてはまた後ほど。

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