
やりたくない事は全力でやらないという選択。
バンクーバーのうぇぶ屋のセナさんとFacebook上でのやりとりにて改めて自分の考えをまとめてみた。
最初に断っておきますが「俺には夢や目標がある!」という方にはあまり関係のない記事です。
夢や目標があって頑張っている方は素晴らしいと思います。
諦めずに実現できることを信じて引き続き頑張ってください。
多くの人は「そこまでしてやりたいことは無い」というのが本音だと思います。
今の私もどちらかと言えばそちら側の人間なので夢や目標に向かい頑張っている人は羨ましいと思います。
昔はあったよ。夢も目標も
かくいう私も学生時代は陸上選手として実業団で活躍するのが夢でした。
高校の頃は普通の公立高校から全国レベルの成績を残し強豪大学のチームに入部しましたが入部早々4年の先輩からのイビりにあい雑用ばかりの日々にも嫌気がさして1年で辞めました。
それがきっかけで自分の辞めた理由(くだらない後輩イビリや無条件に先輩を敬う謎制度)を正当化するように海外の大学のチームやスポーツ制度への憧れを抱くようになりました。
そこから大の苦手だった英語の勉強を始めて大学を卒業する頃にはTOEICも700点位取れるようになりました。
当初は大学3年で就職活動をして3年ほど勤めて留学資金を貯めてアメリカの大学院へ留学したいと思っておりましたがリーマンショックにより売り手市場は一転就職氷河期に突入しました。
どの業界に行っても面接官は偉そうだし圧迫面接なんてあたりまえ。
周りの友達は数十社受けて全部落ちたなんて声もざらで僕自身も何度も面接官に対して「お前何様だよ!」と言ってやりたい気分でした。
そもそも3年位で辞めて留学したいと思っていたので会社に忠誠等誓えるわけもなくウソが大嫌いな性格も相まって次第に面接を受けるのが憂鬱になっていきました。
某企業の2次面接でウソで塗り固められた就職活動なんてどうでもよくなり全て本当の事を話したら面接官は困惑していましたが凄くすっきりしました。
そこで踏ん切りがついて「3年とは言わず卒業したらすぐに海外へ行こう!」と深く考えず飛び出しました。
今となってはかなり無鉄砲な決断だと思いますが後悔はしていません。
世の中の半分はやりたくない事でできています
カナダに来てから最初の数年はスポーツに携わりたいと思いオンタリオ陸上競技協会(Athletics Ontario)に単身乗り込んでPRマネージャーのアンソニー氏と直接お話して陸上競技会のお手伝いをさせて貰ったり、陸上審判員の講習受けたり、日系サッカーチームの子供たちに走り方を教えたりと自分のパッションで積極的に活動して日本ではなかなか体験できない貴重な経験をさせていただきましたが英語とスポーツが少し得意な銭なし経験なしの若造がやりたい事だけやって簡単に生きていけるほど海外も甘くはありませんでした。
これ以上なんのリターンも無しにスポーツにパッションを注いでいたら生活もできないしスポーツそのものが嫌いになりそうだと考え何か他に自分の得意な事でどうにかお金を稼ぐ方法を模索しました。
HTMLやウェブサイトの作り方に関して多少知識のあったWeb制作でもしてお金を稼ごうと思いHTML/CSS/Javascript/PHP、ディレクションやSEO等も一通り独学で勉強しました。
Web制作はやってて面白い仕事だとは思いますが、スポーツやゲーム等の趣味と比べたら特段好きな事ではないし対価無しで注げるようなパッションも無いので遠慮なく仕事に対する対価を要求できます。
実際のところは思っていたほど簡単ではなく制作の知識があるだけでは当然仕事を受注することも出来ないので現地のWeb制作会社に就職するか、自分でマーケットを切り開いてクライアントを獲得するしかありません。
勿論チャレンジングで面白いの後者です。(ただ就職したくないだけですが。)
世の中のもう半分はやりたい事と面白い事でできています
現地のクライアントが見つからない間は日本のクラウドソーシングなどで仕事を受注しました。
IT業界の給料が只でさえ物凄く安い日本で、その上ランサーズ(クラウドソーシング)では下請の下請になるような事も多くTOP20%と言われる認定ランサーにもなりましたが実際大して稼げません。
実際クライアントをゲットするまでの手間は比較にならないほど大変ですが目安としてはカナダで直接受注した案件は日本のクラウドソーシングで受注した案件と比べて5~10倍程の単価です。
但し一度ゲットして信頼を築ければネット上でのやり取りに比べてトラブルも格段に少ないです。
正直一度カナダで優良なクライアントに出会ってしまったらクラウドソーシングなんてさっさと辞めちまいたいと思うようになりました。
そのためにはどうするべきかも一生懸命考えました。
具体的な過程に関してはまた後日需要があれば書きますが、結果として現在映像制作をやっている嫁と一緒にFILMARTIST Productionsという動画とウェブ制作を主軸にしたメディア制作会社を立ち上げてアーティストや現地のローカルビジネス等のブランディング的な事を行っています。
事業については主に今話題のVALUで発信していますので興味のある方はチェックしてみてください。
「挑戦≠リスク」「挑戦=成長する機会」
新しいスキルを身に付けるのは時間もかかるし毎日が勉強で大変かと思われるかもしれませんが英語学習もWebや映像制作、マーケティングも僕にとっては常に「やりたくない事をやらずに済む努力」カッコよく言えば「現状を打破する力」が原動力となっていますので、その為にはどんなスキルだって身に付けます。(但し本気でやりたくない事以外)
挑戦する事はリスクではなく成長する機会、Out of comfort zoneってやつです。
目標や夢なんてなくてもただひたすらやりたくない事をやらずに済む努力を怠らなければ意識高い人たちに負けないくらい面白い人生は歩めると思います。
長々と稚拙な文章ですが、ここまで読んでくれてありがとうございます。
現状には満足していないけれど具体的にやりたい事が無くて困っている人たちの参考になれば幸いです。